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自分好みの〇〇をつくるという、自由に設計できる答えのない調理実習。日本最大の料理レシピサービス「クックパッド」が手掛ける授業プログラムとは?[PR]

自分好みの〇〇をつくるという、自由に設計できる答えのない調理実習。日本最大の料理レシピサービス「クックパッド」が手掛ける授業プログラムとは?[PR]

日本最大の料理レシピサービス「クックパッド」が、学校向け授業プログラム「クックパッドの家庭科」の提供を始めている。料理を軸としたこれまでにない体験型プログラムは、どのようなプログラムなのだろうか。

プログラムを立ち上げた同社の横尾祐介さん、またプログラムを体験した高校の先生3名に、プログラムの魅力について話を聞いた。

写真:クックパッドの家庭科
クックパッドの家庭科
「毎日の料理を楽しみにする」というミッションのもと、料理レシピ検索・投稿サービス「クックパッド」などを運営するクックパッド株式会社が、2021年に立ち上げた学校向け授業プログラム。「生きる力を手に入れる」をテーマに、各自で料理を設計して自由に調理を行う「調理実習」と、料理を軸にゲームやディスカッションで楽しく学ぶ「座学」の2つの授業プログラムを提供している。

料理は、人・社会・地球を多角的に学ぶことのできる最高の教材

「毎日の料理を楽しみにする」というミッションのもと、料理レシピ検索・投稿サービス「クックパッド」などを運営するクックパッド株式会社。同社が2021年に立ち上げた学校向け授業プログラム「クックパッドの家庭科」が注目を集めている。

料理を起点に、楽しく学べる独自の授業プログラムと教材が魅力だ。同社で「クックパッドの家庭科」を立ち上げた横尾祐介さんはこう語る。

「クックパッドの家庭科」を立ち上げた横尾祐介さん

料理は、人・社会・地球を多角的に楽しく学ぶことのできる最高の教材だと考えています。

日常的に誰もが関わる料理だからこそ、遠く見える社会問題も自分ごと化できるし、世界の見方だって変えることができる。そんな料理を、学びの中心である学校で生かしてもらいたいと思い、学校向けプログラムの提供を始めました。

同社では現在、ワークシートをもとに各自で料理を設計して自由に調理を行う「調理実習」と、料理を軸にゲームやディスカッションで楽しく学ぶ「座学」の2種類のプログラムを提供している。

体験を通して学ぶことが重要視されている今だからこそ、生きる力を育むPBL(Project Based Learning)型にこだわり、授業の設計を行ったそうだ。

調理実習では『自分好みの〇〇をつくろう』をテーマに、トマトソースパスタやサラダを作ります。全生徒が同じ材料を使い、どのようなトマトソースパスタを作るかを自分で設計し、そのゴールに向けて調理をしていく授業です。

独自に開発した専用のワークシートを用意しており、味の特徴やトマトの大きさ、にんにくの香り、パスタの硬さ、見た目などを自分好みに選択します。

専用のワークシートで自分好みのトマトパスタを設計していく

どの調理工程を工夫すると自分好みのパスタができ上がるのかのヒントをワークシートに記載しているので、そのヒントを頼りに自分好みに仕上げることができます。

決まったレシピ通りに作る答え合わせの調理実習ではなく、一人ひとりが考えながら、さらに頭も手も動かし体験してもらうことを大切にしています。

トマトへの火入れ具合で、全く違う味に

SDGsも食から直感的に楽しく学べる「カーボンカード」

調理実習だけでなく、座学も、料理を通じて人・社会・地球と自分の実生活がつながっていることを知ってもらいたいと願う同社ならではのこだわりが詰まっている。

食と環境問題をテーマに、カーボンカードと呼ばれる同社がデンマークのデザイン会社と共に開発したカードで、料理から地球温暖化などの環境問題をゲーミフィケーションで楽しく身近に学ぶことができる。

同社がデンマークのデザイン会社と共に開発したカーボンカード

表面に食材名、裏面にはその食材が手元に届くまでに発生する温室効果ガスの排出量を記載。

食品の生産・加工・包装・流通・保管・調理・消費・廃棄など、食に関わる全ての活動を指す「食料システム」にまで話を広げると、世界で排出される温室効果ガスのうち、21〜37%は「食料システム」から排出されたものだとIPCC(気候変動に関する政府間パネル)は推定している。

身近な食材を通して、社会や地球とのつながりを感じられるカーボンカードは、ゲームルールは無限大で、日々の食材の背景を直感的に楽しく知ることができると、生徒たちにも好評だという。

裏面にはその食材が手元に届くまでに発生する
温室効果ガスの排出量が記載されている

▼カーボンカードの購入はこちら
https://education-cookpad.stores.jp/items/613f4a07e1fb4c41425ea685


料理は自由で楽しい、を届けたい

料理は、主体的な創作行為だと語る横尾さんがプログラムを開発する際にこだわったのが、失敗しにくいという視点と、「料理は自由で楽しい」を伝えるにはどうしたらいいか?という視点だ。

料理を始めるきっかけって、一人暮らしを始めたり、結婚などの新生活をきっかけにというのが多いと思うんですが、料理に対して『こうあるべき』という一つの答えに縛られた価値観しか持っていないと、辛いし楽しくない状況に陥ることもあると思うんですよね。

人がどういう価値観を持つかって、過去の体験から形成されるじゃないですか。そういう意味で、学生時代の体験って重要だと考えています。

料理は、一生つき合っていく日々の営みだからこそ、料理が自由で楽しいという価値観を届けたいという思いで開発しました。

プログラムを実際に体験している先生たちの様子

同社のこだわりの詰まったプログラムは、すでにいくつかの学校で導入されており、生徒たちからは「当たり前のように毎日食卓に並ぶ食事に対して、家族に感謝した」という感想や、「料理は今まで食べるだけのものだったけど、こんなにも自分の個性や考えを反映できるものだと知って驚いたし、楽しいと思いました」といった声が届いているそうだ。

どのような授業で実施されているのだろうか。

調理実習のプログラムは、事前・事後学習も含めると4時間程度かかることもあり、総合的な探究の時間を4コマ集めて実施する学校もあれば、特別活動の時間や教科横断の授業として導入する学校もあります。

事前学習で1コマ、調理実習で2コマ、振り返りで1コマと、複数日に分けて開催することもあり、各学校のご都合やご要望に合わせてカスタマイズしています。座学のプログラムは1コマでもできますので、ホームルームや教科学習の時間で実施することが多いです。

特別活動や教科横断の授業として導入する学校もあるという

また、調理実習のプログラムは、一緒に作って食べるというプロセスがお互いを知るきっかけにもなり、チームビルディングの場として効果的という声をいただくことが増えています。

ぜひ、教職員向けの校内研修などでも利用いただけたらうれしいです。

「自分好みのトマトソースパスタをつくろう」を体験した先生たちの声


加藤 利光(かとう としみつ)さん
日本大学三島高等学校・中学校 数学科教諭

それぞれが自分好みのトマトソースパスタを作って、違う味が生まれて、さらにもう一度作ってみるという仕組みが、まずおもしろいと思いました。

料理って、試行錯誤の結果が、味としてすぐに出るじゃないですか。何か挑戦したときって、どうしても結果が出るのに時間がかかりますよね。でも料理なら結果がすぐに出るし、他の人に食べてもらって喜んでもらえる。

さらに作ったものに愛着が湧いて、また作ってみたくなる。おもしろいサイクルだな〜と思いました。

結果が「違う」ことが楽しいし、「違い」がおもしろいと感じられるプログラムなので、探究学習にいまいちピンときていない先生にこそ体験してもらいたいです。

赤司 展子(あかし のぶこ)さん
札幌新陽高校 校長

純粋にすごく楽しかったです!
これまでに何度もトマトソースパスタは作っていますが、こんなに考えて作ったことはありませんでした。

改めて、制約が創造性を高めることを実感。簡単すぎず、誰もが挑戦しやすいという難易度も絶妙です。

このプログラムは、探究授業の一環としても実施できると思いますが、探究への理解が深まるプログラムだと思うので、教員研修としてチームビルディングも兼ねて実施するのも良いのではないかと思いました。

今回体験させていただいて、本校でも来年度の校内研修の一環としてぜひ実施したいと思っています!また、本校にはPTA企画というのがあり、保護者の方と一緒に、というのも良いのではないかなと構想しています。

深谷 新(ふかや あらた)さん
かえつ有明中学校・高等学校 理科教諭

本当に楽しかった。包丁を握る姿って日頃見てもらう機会がないので、僕もそうですけど、恥ずかしさを感じる生徒は少なからずいると思うんですよね。

その心理的ハードルを超えて「自分好みのトマトソースパスタを作る」というプロセスがおもしろいし、何より「作って、食べる」というのが、生徒のモチベーションになっていいですよね。

また、トマトは火を通すと甘味が増しますけど、なぜ甘味が増すんだろう?と考えると、理科の学びにつながるんですよね。そういう意味では、このプログラムは家庭科だけでなく、科学の実験の延長線上にもあるなと思って。

だからこそ、教科横断で家庭科の先生と一緒に取り組めたらおもしろいなと思いました。小規模校ではすぐに取り組めると思いますし、人となりが見えるプログラムなので、教員間、保護者間のチームビルディングとしても良さそうです。

▼『クックパッド家庭科』に関する問い合わせはこちら
https://forms.gle/dZF46jGyihopovdP9

〈取材・文=三原 菜央/写真=竹花 康〉