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ニュースが創る、学校も地域も越境した学びの機会。NewsPicks Educationの「越境ラボ」プロジェクトとは?

ニュースが創る、学校も地域も越境した学びの機会。NewsPicks Educationの「越境ラボ」プロジェクトとは?

小中高生を対象とした学びのプラットフォーム「NewsPicks Education」では、学年も学校も地域も越えて、異なる背景を持つ人たちが学び合う場を創っている。

その名も「越境ラボ」プロジェクト。NewsPicks上で、学校・地域を越えて生徒がニュースを共有し合う空間を運営。さらに毎週、全国の高校生たちがオンラインで集い、ニュースを素材に対話する機会も設けている。

2021年のトライアル運用を経て、2022年、正式に越境ラボの運営を開始する。越境する学びの価値やおもしろさはどんなところにあるのだろうか。

越境ラボの参加者である中島康成さん (聖学院高等学校1年生)、髙田勾さん(島根県立隠岐島前高等学校1年生)、鹿島友喜さん(石川県立能登高等学校2年生)に話を聞いた。

写真:中島 康成さん/髙田 勾さん/鹿島 友喜さん
中島 康成さん/髙田 勾さん/鹿島 友喜さん
中島 康成さん (東京都)
聖学院高等学校 1年生 ※取材当時

髙田 勾さん (島根県)
島根県立隠岐島前高等学校 1年生 ※取材当時

鹿島 友喜さん (石川県)
石川県立能登高等学校 2年生 ※取材当時


ソシャゲする以上のものが手に入る!

まずは皆さんがNewsPicksを使い始めてから、ご自身のニュースとの関わり方に変化があったかお聞きしたいのですが、そもそも日頃からニュースには触れていましたか?

私は高校から寮生活になって環境が一変したこともあり、ニュースに触れる「量」は減りましたが、「質」は高くなりました。中学の頃は実家で暮らしていたので、いつもテレビからニュースがなんとなく耳に入ってきてはいたものの、ほとんど聞き流していました。

それが寮生活になり、テレビを見なくなった分、自分で求めないとニュースや情報が全く入ってこなくなって。得られる情報量には限りがあるけれど、自分から主体的にニュースを求めにいくようになったので、いろいろなことを感じたり考えたりするようになり、そういう意味で「質」が高くなったと感じています。

僕は中学の頃は全くニュースを見ていなくて、コロナ禍になって在宅時間が増えてから、ニュースに触れる量と質、どちらも増えました。

NewsPicksは友達に強く薦められて使い始めましたが、自分の知りたいことがどんどん深堀りできるし、さまざまな観点から物事が見られるので、とてもおもしろい!
ジェンダー関係の記事や映像制作のノウハウ系の動画をよく見ているのですが、僕が興味のある海洋系の記事がもっと増えたらいいなと思います。

僕はこれまで社会に対してあまり関心がなく、たまに夜のNHKニュースを見るくらいで積極的にはニュースを見ていませんでした。

中3から授業でNewsPicksを使い始めるようになり、「ニュースおもしれー!社会おもしれー!」と感じて、学校の専用空間でニュースに対する考察を投稿するようになりました。点だった情報がつながって面になって見えてくると、「あ、これあのときNewsPicksで見た記事だ。こうやってつながってくるんだ!」と脳内で情報がネットワークのようにつながっていく感覚がとにかくおもしろくて。

実は医者を目指して理系を選択していたんですけど、ニュースを通して社会課題について考える機会が増えてから将来への考えが変わり、文系に進路変更しちゃいました。

ニュースを通して世界が広がることで社会への関心が芽生え、選択肢が広がったんですね。3人は越境ラボに積極的に参加しているそうですが、最初はどんなきっかけで参加しましたか?

公営塾のスタッフの方に誘っていただき、「他の学校の人と話せるなんておもしろそう!」とワクワクしたので参加しました。

僕も塾の先生に誘われたことがきっかけでした。

僕は学校の先生から招待されました。もともと人と話すことが好きだし、同じ年代の人たちと社会やニュースのことについて話す機会なんてなかなかないので、これは参加しないわけにはいかないと思って参加しました。

クラスや学年はまだしも、学校や地域の垣根を超えて対話する機会はあまりないですよね。越境ラボに参加してみてどうでしたか?

そもそもニュースって、高校生同士が集まったときにあまり話題に出るものではありません。たいていは趣味、部活、勉強の話になるので、1つのニュースを題材に、高校生同士で、それも他校の全く喋ったことがない人と対話をする、という設定が新鮮でした。

印象に残っているのは、選択的夫婦別姓の話をしたときのこと。意外にも賛成派と反対派がはっきり分かれて、それぞれの理由を聞くのが興味深かったな。ニュースの捉え方にその人の価値観があらわれる気がするので、その人のことを知るという意味でもすごくおもしろいです。

最初の頃は、自分がPICKしたニュースを1つ持ち寄って共有するスタイルだったので、「頭がいい皆さんについていくにはとにかく頑張るしかない!」と緊張していましたが、何度も参加するうちに、自然とリラックスして笑顔になっている自分がいました。

参加者の皆さんは、とにかく対話能力が高いし、その場のまわし方が個性的かつ上手いんです。ユニークなアイデアも出るし、刺激的で楽しい空間になっています。

僕は日頃から同級生といろんな問題について話すんですが、ずっと同じ人たちと話していると、意見や結論がだんだん似てくるし、同じようなテーマしか話さなくなってくるんですよね。越境ラボでは、毎週いろんなニュースを題材にそのときの参加者と対話するので、いつも新鮮さがあります。

一番記憶に残っているのは、地方移住に関するニュースについて話したときのこと。僕はずっと東京暮らしで地方の人と話す機会がないので、能登に住む鹿島くんや隠岐に住む髙田さんをはじめ、いろんな地域から参加している人たちの日常のエピソードが僕にとっては驚きばかりでした!実際に現地に行かないと分からないようなことを生で聞けて、まさに自分が越境している気分になりました。自分とは全然違う環境で生活する人たちと話すと、違いが顕著に見えてとても興味深いです。

日本国内だけでもこんなに違うんだから、海外にも越境してグローバルに対話できたら、もっといろんな見方ができるようになって楽しそうだなと思います。

同じ1時間でも、ソシャゲ(ソーシャルゲーム)する以上のものが手に入る!そんな感覚が病みつきになって、これまで学校行事でただ一度だけ欠席したことを除けば、フルで参加しています。「考えることって楽しいんだぞ!」ということを、越境ラボから教えてもらいました。


思考の多様性を知ることこそが、貴重な学び

学校や地域を超えた対話の場は必要だと感じますか?越境する学びの価値について感想や意見を聞かせてください。

越境ラボに参加して思うことは、自分たちの生活圏内で当たり前だと思っている習慣や物事の見方・捉え方って、住んでる場所や環境によって全然違うんだということ。学校の中だけでは、そのことに気づくのは難しい。

同じ高校生でも、自分には想像もつかないレベルで物事を多角的に見る人がいるんだ、同じ題材でも、こんなに違った受け止め方ができるんだ、ということを知ること自体が貴重な学びだし、そういう人たちと交流できる機会はあった方がいいと思う。

でも、必須ではないかな。ショートケーキで言うならイチゴのような位置付けで、土台となって積み上がったものの上に、プラスアルファで足されるもの、というイメージです。

私は読書が好きなんですけど、越境ラボは読書をしているときのような感覚と似ているな、と思います。「自分の価値観を広げる」という行為を、読書は本の中で、越境ラボは現実でやっている、という違いだけ。

読書が好きな人がいれば苦手な人もいるように、越境ラボのような対話の場も必須ではないのだろうけど、あったら人生をより楽しく、豊かにしてくれるものなんじゃないかな。

僕にとって越境して学ぶことは、自分に足りないことが分かったり、思考のバリエーションを増やしてくれるというところに価値があります。

物事を考えるとき、自分1人では考えが広がらないけれど、いろいろな地域で暮らす人たちの、異なる視点に触れることで、「そんな考え方があるのか!」と考え方のバリエーションが増えて、そこから「じゃあ自分はどう思うのかな」と再び考えられる。そのループが繰り返されることで、自分の思考力をより広く、より深くできているように感じます。

また、越境ラボは単にニュースを広め合う、深め合う場というだけではなくて、先生やスタッフの計らいで参加者同士でフリートークできる時間もあります。そこでお互いに仲良くなれて、次に会うときにはもっと深い対話ができる。越境ラボのような場がもっと広がって、各地で行われるようになったらうれしいです。

NewsPicks Educationや 越境ラボに関するお問合せは、下記フォームよりご連絡ください
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdR-upVaaNvri0fLCz9WZTPUpfQ3VzLZio4dxiH6gvzfqvwvA/viewform

〈取材・文=栗崎 恵実/写真=ご本人提供〉