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【第1回】大切にしたいことを書き出し、その価値に結びつく予定を入れよう

【第1回】大切にしたいことを書き出し、その価値に結びつく予定を入れよう

私たちには意思があり、意思があって動いている。でも、意思じゃないものも私たちを動かしている。
私たちを動かしている“モチベーション”とは一体なにか?
“モチベーション”の正体を突き止めるべく、スタンフォード大、ハーバード大、コロンビア大、プリンストン大、ペンシルバニア大など数々の一流研究機関で行われた心理・行動実験を、教育の世界でも応用できるよう図解で分かりやすく解説!

写真:池田 貴将(いけだ たかまさ)
池田 貴将(いけだ たかまさ)
株式会社オープンプラットフォーム 代表取締役/リーダーシップ・行動心理学の研究者
早稲田大学在学中よりベンチャービジネスの新規事業立ち上げなどに関わり、ビジネスの中での「心理学」の重要性を感じる。成果をもたらす心理学の中で、世界的に有名なアンソニー・ロビンズから直接指導を受け、そのノウハウを日本のビジネスシーンで活用しやすいものにアレンジ。卒業後、株式会社オープンプラットフォームを設立し、起業家・経営者・ビジネスリーダー向けのスクールを主宰。著書は10冊。「覚悟の磨き方超訳 吉田松陰」「モチベーション大百科」「QUEST 結果を勝ち取る力」(サンクチュアリ出版)、「未来記憶」(サンマーク出版)など、累計50万部を突破。

<実 験>

学生たちに冬休みの間、日記をつけてもらいました。

Aチームの学生には…
日記に「自分にとっていま一番大切にしたいことはなにか」「その価値に結びつくどんな行動をとったか」を書いてもらう

<大切にしたいことの例>
挑戦、仲間、好奇心、感謝、忍耐、思いやり、家族、健康、自然、冒険、ペット、休息、政治、運動、自由、面白さ、お祝い、発見、アートや音楽活動、娯楽、情熱、リラックス、自分を大切にする、勉強…など


Bチームの学生には…
その日にあった良い出来事を書いてもらう


<結 果>

Aチームの学生は、Bチームの学生と比べて、健康状態が良く、精神的にも調子が良くなった。我慢してやっていた面倒なことも、価値観と結びついていることに気づき、ストレスではなくなった。
(スタンフォード大学の実験より)


…つまり

 自分の価値観を思い出すと、自信が強まり、まわりの人に対する愛情が深まる。

「自分がいま、大切にしたいこと」を明らかにする。
そして、その「自分がいま、大切にしたいこと」のために、具体的にどういう行動をとったのかを日記に書く。


たったそれだけのことで、日々ただ面倒に感じていたことも、意味のあることだったと認識を改めることができるのです。

「やるか、やらないか」あるいは「どっちにするべきか?」と判断に迷うとき、人は「Aか」「Bか」で迷っていると錯覚しますが、決めかねているのはAでもBでもなく、本当は自分自身の価値観です。

労働時間が長いなど働き方が指摘される先生の仕事ですが、「自分がいま、大切にしたいこと」を明らかにすることで、行動指針が生まれ、決断のスピードも上がります

ちなみに、「自分がいま、大切にしたいこと」は、【仕事の成果】や【生徒、保護者からの評判】といった自分ではコントロールできないことではなく、自分の内面を育てられるもので考えてみましょう。

忙しい日々の中で、立ち止まって「大切にしたいこと」に想いを馳せる時間も定期的に作ってみてはいかがでしょうか。